「勉強の仕方を教えてほしい」にこの記事で応えてみる
入塾の面談で必ずと言ってよいほど頂くご要望が
「勉強の仕方をおしえてほしい」
ということです。
あたりまえじゃないかと思われるかもしれませんが、こうしたご要望がでるようになったのは結構最近になってからのような気がします。
背景にどんなことがあるのか考えると、なかなか興味深いのですが、今回はそこはメインではないので、すぐに本題に入ります。
勉強の仕方って、じつは基本的にはたったひとつしかありません。
① 新しい知識とその利用法を獲得する。
② 実際の試験で正答できるか事前に試してみる。
③ ②で正答できなかった理由を探り、改善する。
④ ②と③を全問正答できるまで繰り返す。
たったこれだけです。
巷には様々な勉強法を紹介した書物や記事があふれており、このブログでもいろいろと触れていますが、結局のところこの方法がすべてです。
勉強だけではなく、スポーツやビジネスも一緒ですよね。
どんなことであれ、自分をレベルアップさせたければ、この方法しか無いんです。
こんなにも簡単なことなのに、これをきちんと実行することが思いのほか難しかったりするのが、人間の面白いところです。
この難しさには、心理的な難しさと技術的な難しさがあります。
②の「実際の試験で正答できるか事前に試してみる」というのは、
「できない自分」という現実と向き合わなければならない心理的な難しさが伴います。
③の「正答できなかった理由を探り、改善する」というのは、
自分の思い込みや誤解は自分では認識できないことが多いため袋小路に陥りやすいという難しさが伴います。
だから、そうした困難を乗り越えさせるために、学校や塾に教員がいるわけです。
時には励まし、時には褒め、時には叱り・・・そうして心理的困難さを乗り越えさせます。
生徒ひとりひとりの誤答やこれまでの勉強の経緯を振り返りながら、弱点の指摘と克服方法を提示します。
一昔前であれば、教員というのは①の新しい知識とその利用法を提供することが仕事だと考えられてきました。
しかし、今は書籍だけでなく、インターネットで簡単に情報を見つけることができますし、すばらしい講義の動画も見ることができます。
(それでも、生身の人間が眼前で①を行うことの意義はあるのですが、それはまた別記事で)
STUDY PLACE 翔智塾が、「学び場(STUDY PLACE)」である自習室での勉強を推奨するのは、この②と③の困難さを乗り越えさせてあげることが塾に期待されている役割であろうと考えるからです。
宿題や模試を課すのも、こうしたサイクルに子どもたちを半ば強制的に放り込んでしまうためです。
というわけで、「勉強の仕方を教える」だけであれば、この記事を読んでいただければ完了です。
大変なのは、この「勉強の仕方」の習得自体が、件の①から④までをくり返さなければならない点でありまして・・・・。
それでは、今日はこのへんで。
中村 五十一
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