入会面談をすると、その子の学力の伸びのスピードと量は、およそ検討がつきます。
その判断材料のひとつに、語彙力があります。
子どもたちが国語の長文問題や算数・数学の文章問題が解けないときも、ロジック以前に、そもそもそこに書かれている言葉を知らない・・・というケースが思った以上に多いのです。
学力の基盤たる、語彙力が貧困な子の成績を上げるのは非常な困難がつきまといます。
英語や古文の勉強で、語彙力を強化しようとしない人はいないと思います。
それなのに、現代日本語の語彙力を強化することには、多くの人が無頓着です。
ふだん日常生活で触れているから・・・なんて悠長なことを言っていられないほど、今の子たちの語彙力の貧困さは目に余るものがあります。
本来、母語の語彙力は、多種多様な読書体験から育まれるものですが、今の子たちの習い事でぎっしりのスケジュールの中ではもはやそれは不可能です。
ですから、私たちは、英語や古文の勉強でやるような語彙力強化のトレーニングを現代日本語でも行う必要があると考えているのです。
語彙力強化用の本は一昔前に比べると非常に増えてきました。
(それは、いかに今の子たちの語彙力が貧困かということの裏返しでもあります)
そこで、翔智塾としてオススメの2冊をご紹介しておきます。
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福田尚弘
アーバン
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1ページ1日分のドリル形式になっているので、塾でも毎日の宿題として課しています。
例文を作らせる問題は、十分に力がつくまでは、辞書の例文を書き写すよう指示をだしています。
それでも、子どもたちは少しずつ自分なりにアレンジしてくるようになります。
面白い文だったら、大げさなくらい笑ってあげましょう。
それが子どもたちの文章を書く強いモチベーションになります。
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永岡書店 (2016-06-15)
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したがって、個別に持たせることはせず、自習室に設置して自由に見てもらえるようにしてあります。
「読みなさい」なんて野暮なことは一切口に出さないことがポイントです。
大人が強制しないことで、マンガがよくできていることもあって、子どもたちは自発的に時間を見つけては読むようになっています。
いずれも、市販のものですので、入手は容易です。
しかし、ドリルで培った語彙の知識を定着させるのは、周囲の大人たちが豊かな語彙を使うことで、子どもたちがそうした語彙を実際に使える環境にしておくことなのは言うまでもありません。
それでは、今日はこのへんで。