よく遊ぶ子ほど、学力が上がる

「よく遊び、良く学べ」

という言葉は誰もが知るところです。

実際に文部科学省中央教育審議会の平成24年度の答申では、自然の中で遊んだことや自然観察をしたことがある小学生の方が理科の平均正答率が高いことが報告されています。

教育の現場にいると、このことは肌感覚で実感できます。

ただし、ここでいう「遊ぶ」とは、自然や社会の中での実体験が伴う遊びです。

ですから、ゲームはもちろんのこと、スポーツなどもこうした「遊ぶ」に入りません。

私たちが、早期の入塾で勉強漬けになってしまうより、こうした「遊ぶ」経験を十分に積んでもらった方が、最終的に受験などにも強い子に育つと考えているのは、こうした知見からです。

なぜ自然や社会に触れながら遊ぶと学力が上がるのでしょうか。

それは、端的に言って、自然や社会が持つ情報量が机上の学問よりはるかに膨大だからです。

勉強や習い事とは、そうした膨大な情報を整理し、取捨選択したあとの知識体系です。情報量を削減しているからこそ意義があり、それゆえの活用法にすぎません。(社会学者のヴェーバーは、それを「理念形」と名付けました)

スポーツもそうです。たとえば、野球で考えてみましょう。<野球>専用のバットは打ちやすいようにすでに洗練されていますが、もしバット無しで「野球ごっこ」で遊ぼうと思うと、まずバットの代わりを周辺から調達しなければなりません。そうした活動が、子どもたちの考える力を養っていくのです。

理科でよく出題される昆虫の身体の構造の問題があります。私たち昭和の子どもにとっては、昆虫は自然が与えてくれる「おもちゃ」でしたので、かなり残酷な遊びを通じて、塾で習わなくてもおおよそのことは把握できていました。それを学校や塾で正式名称を学ぶことで、直感的把握から理論的知識へと変換させていったわけです。

近年、とくに中学受験では、受験生たちの知識が、そうした自然や社会に触れながら得られた知識なのかを見極めたいのではないかと思うような問題がよく出題される傾向にあります。

知識が実体験に裏付けられている子は、応用問題等で遺憾なく実力を発揮できるからです。

もちろん、自然や社会の中に子どもたちを送り出せば、けがや事件に巻き込まれるリスクは高まります。

そうしたリスクをとることに賛否両論あるとは思いますが・・・。

さて、長々と何を言いたかったというと・・・

自然の中を散歩するとこんな不思議な光景に出会うことがありますよ!

という・・・・動画の宣伝でした!(^^)!

それでは、また!

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中村 五十一

株式会社スタディー・プレイス代表取締役。STUDY PLACE 翔智塾の「ボケ」担当、「ツッコミ」は生徒たち。授業は「生徒たちとの掛け合い漫才」だと思っている。塾講師歴30年。県下最大手塾・茨進の教室長などを歴任。千葉テレビの「茨城県立高校入試の解答と解説」で3年にわたり解説を務めた。
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