作文を劇的に上達させる方法
夏休みに入ると、子どもたちの作文を添削したり、指導したりする機会が増えます。
ご家庭でもお子さんの作文をご覧になることが多いのではないでしょうか。
作文が苦手な子の文には共通点があります。
それは、1文が長すぎるということです。
たとえば、こんな感じです。
この物語は、川から桃が流れてきて、それをお爺さんが拾って切ったら子どもがでてきて、その子どもが大きくなったら犬と雉とサルを味方にして鬼退治をして村の宝物を取り返しました。
とりあえず100文字くらいの文を書いてみましたが、いかがでしたか?
実際に子どもたちが書いてくる作文の1文はこの倍くらいあることも珍しくありません。(;^_^A
文が長くなるのは、会話の言葉をそのまま文字にしているからでしょう。
会話では、1文という単位を意識することはほぼありません。
しかし、文章では1文を読みやすい長さにするということを強く意識することが大切です。
一般的に、1文はどんなに長くても40字~60字程度に抑えるのが良いとされています。
子どもたちが普段使う20字×20字の原稿用紙だと、3行を超えないようにするというわけです。
子どもたちの書く作文であれば、もっと短くても良いと思います。
1文をだいたい30字程度に収めるように私は指示しています。
文が短いと非常に読みやすくなりますが、メリットはそれだけではありません。
さきほどの「桃太郎」の主語と述語を見てください。
この物語は、川から桃が流れてきて、それをお爺さんが拾って切ったら子どもがでてきて、その子どもが大きくなったら犬と雉とサルを味方にして鬼退治をして村の宝物を取り返しました。
主語:この物語は、
述語:取り返しました。
つまり、先ほどの文では、「物語が何かを取り返した」ことになってしまっています。
意味がわからないですよね。"(-“"-)"
こういう主語と述語が適切な関係になっていない文は、作文の添削でもっとも大きく減点されます。
文を短くすることで、主語と述語がねじれにくくなります。
文が短いと読みやすいのは、長さもさることながら、こうした主語と述語のねじれがなくなることも大きく寄与しているからなんです。
「文をもっと短くしなさい」と指導すると、一様に驚かれます。
しかし、簡単に修正できるうえに効果てきめんなので、作文を書くとき・書かせるときにはぜひやってみてくださいね。
それでは、今日はこのへんで。
中村 五十一
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