大きな声で独り言

今の子どもは暑さに弱くなった

連日酷暑が続きますね。しかも、今年はこの酷暑がいつ終わるかわからないという予報も。

 

確かに暑くなっている日本の夏

私が子どもの頃は、夏とはいえ30度を超えたら大騒ぎでした。じっさい、それはデータにも表れているようです。

 

たしかに、この酷暑は、人間が利便性を求め大地をコンクリートで固め、化石燃料を存分に使った結果の自然からのしっぺ返しなのかもしれません。

しかし、原因はどうであれ、現状に対応していく必要があるのは論を待たないところです。

とくに、学校で毎日のように子どもたちが暑さで救急搬送されているニュースには心が痛みます。

 

ネットを見てみると、

「学校などに早急に冷房の普及を」という意見が多い中、

 

「今の子どもたちは暑さに対して弱くなった。」

という意見があります。

 

こうした主張に多くの人たちが先ほどあげたデータなどを根拠に反論をしている様子を見ることができます。

 

今の子どもたちは暑さに対して弱くなった

結論からいえば、私も学校などへの冷房の導入は必須かつ緊急の課題だと考えていますが、一方で、

 

「今の子どもたちは暑さに対して弱くなった。」

 

ということも、私は現場感覚で強く実感しています。

 

暑さだけではなく、さまざまな環境の変化に対してとても弱くなっている気がします。

「気がします」としか言いようがないのは、気温のように簡単には数値化できないデータの特性があるからなのでご容赦くださいね。

アトピーの子が増えているといった事例は、もしかしたら、そうしたことの象徴かもしれません。

 

私たち親世代が理想の子育て環境と信じて疑わなかった「安心・安全・清潔・快適・理解と知識のある大人たち」の中でしか育ったことのない子たちが、環境のちょっとした変化についていけないのは、なんとも皮肉なこととしか言いようがありません。

やはり、こうした私たちの「子育て観」についても反省すべき点はあるのではないかと思います。

 

しかし、

「今の子どもたちは暑さに対して弱くなった。」

と主張する人たちの多くが、

「だから、それは甘えなので、学校に冷房を導入する必要がない。」

と結論付けていることには、私は違和感を禁じえません。

 

論理的に考えれば、

「今の子どもたちは暑さに対して弱くなった。」

だから、

「学校には早急に冷房を導入すべきだ。」

という結論になりませんか?

 

精神力は大事だが、万能ではない

塾で子どもたちに勉強を教えていると、たしかに子どもたちのもつ精神力が成績向上に非常に重要なのは否定しようがありません。

 

しかし、「安心・安全・清潔・快適」な環境でずっと育て上げられた弱体化した現代子に、

精神論的な教育で昔よりひどい暑さに短期間で慣れさせる・・・・

なんてことが、実現できるはずがありません。

 

そういうことが実現できると考えるのは、明らかに教育者の傲慢です。

 

昔、とある社会学者が、「人間の精神的な部分は、あくまで物質的な基盤の上に成立する」という有名な理論を提唱しました。

このことは、

精神力が物質的な基盤を凌駕する・・・という幻想で多くの命を失った我が国の歴史的経験が証明しています。

 

そんな過ちをまた繰り返してほしくないと切に願います。

 

 

それでは、今日はこのへんで。

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中村 五十一

株式会社スタディー・プレイス代表取締役。STUDY PLACE 翔智塾の「ボケ」担当、「ツッコミ」は生徒たち。授業は「生徒たちとの掛け合い漫才」だと思っている。塾講師歴25年。県下最大手塾の教室長などを歴任。千葉テレビの「茨城県立高校入試の解答と解説」で3年にわたり解説を務めた。
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